ピナレロ DOGMA60.1 修理と再塗装承りました。

ピナレロのフラッグシップであるDOGMA60.1の修理を承りました。

2010年代のロードレース界を席巻したチームSKYの黄金期。DOGMA60.1はその前夜にあたる2010年にデビューした世界初の完全左右非対称カーボンフレームです。21年現在はあたりまえとなった左右非対称の考え方ですが、初めて常識を覆したのはピナレロのDOGMA60.1でした。

さらに素材には当時初登場となったナノアロイカーボンが採用され、高強度と高弾性の両立がなされているのが特徴です。一般的に高弾性のカーボンはもろく、強度が落ちてしまうデメリットがあるのですがナノアロイカーボンはその弱点を克服した最初のステップでした。現行のDOGMA F12は高弾性と高強度のバランスをとりつつさらに軽量なフレームが仕立てられるT1100Gカーボンがつかわれていますが 、東レとの完璧なタッグもこの DOGMA60.1が始まりでしたね。

そんな今乗っても色あせる事のないDOGMA60.1なのですが、今回お持ち込みいただいた状態は不幸にもリアメカをホイールに巻き込んでしまいスポーク破損とエンド、リアメカ破損という大損害…。

一見無事にみえますが…
折れてしまったエンドを新品交換しましたがリアメカごと歪んでしまっていました。
ホイールはダメージの大きい3本のスポークを交換することになりました。

さらに今回の破損とは別に度重なる輪行でフレームは小傷だらけ、中にはデカールを大きく削るような傷も多くあり元がパールホワイトの綺麗なボディなため傷が目立ってしまっていました。これをなんとかごまかせないか?とのご相談を頂いたのですが元のデザインが細かく複雑なため塗装の完全復活はコストがあまりにかかりすぎる、ということで元の塗装を可能な限り残しつつクリア塗装のみし直すというあまり行わないご提案をさせていただきました。

スプロケット傷がついてしまう事もありますよね…
せっかくのヘッドチューブのデカールもはがれかかっています。

しばらくの間おあずかりしまして、ようやく修理完成!

長期間おまたせしました!

小傷はきれいさっぱりなめらかに!下地を整える都合でデカールはダメージ加工のような独特な風合いに。思い出のフレーム傷をクリアに閉じ込めてパッケージしているようですね。

ヘッドバッジも純正新品をお取り寄せ。さすがピナレロジャパン様…よくぞお持ちで。
DOGMA60.1は機械式専用なので懐かしの外装Di2!
リアメカのみ現行のR8000にチェンジ!

完全に新車状態とはいきませんでしたが可能なかぎり美しい状態にリフレッシュさせていただきました!

現在は新車の入手がままならないスポーツバイク業界ですが、各社2022モデルは10%近い値上げが予想される状態です。それならまだまだ現役で走れる思い入れのあるバイクをなんとかしようかな…というご依頼などありましたらご相談など常時お受けしております。

本日はここまで、ありがとうございました。

スポーツバイクメカニック 横山ヨーイチ

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