MERIDA 2021 ディーラーキャンプに参加してきました。後編

今回は後編ということでケーブルフル内装に対応した待望の第4世代リアクトについて詳細をお伝えして参ります。

存在感抜群のTEAM-Eグレード

CF2、CF4共に試乗経験のあるリアクト ですが見た目はほぼそのままで中身は別物!CF3、CF5共にブラッシュアップされています。

CF5の内装システムはメリダと長らくパートナーとしてヘッドパーツやハンドルなど各種の製品を製造しているFSAのACRシステムを、CF3はSMRシステムを採用。

ケーブルの一切みえないACRシステム
7000グレード以下に採用されるSMRシステムはステムの交換が容易!

ACRはメリダ独自にコラム上部は通さない方式でSMRとフォークの互換性が維持されるようです。

デローザなどと違いコラム上部からはケーブルが入りません

SMRステムの単体販売がスタートすればチームモデルでもハンドルステムをばらばらで調整可能となりそうです。

メリダロードのアイコンでもあるディスククーラーはコンパクトに形状変更。

薄くなりましたね!

もちろん飾りでなく、効果が証明されており4分間ブレーキングし続けるという過酷なコンディションで平均して35度の空冷性能アップを果たしています。

CF5をつかったチームレプリカモデルの試乗インプレ

それではまずはTEAM-Eモデルの試乗からスタート!TEAM-Eはマクラーレンカラーが眩しいカラーリング。ツールでの活躍も楽しみですね!

デュラエースのパワーメーターがついてきます。

チームモデルはその名の通り選手供給モデルという事もありますが、見た目からは想像つかないほどの剛性感で例えるならコルナゴCシリーズでしょうか。絶対的なパワーのない自分では踏み切れない反発を感じます。

特に前後のホイールの一体感を感じるリアクトらしい塊感。伸びの天井を感じないほど踏んでいけるのですが気持ち悪い突き上げ感は感じずレースバイクとして十分な快適性。

この辺りのカーボンフレームの料理の仕方がメリダのドイツ開発の力と台湾生産の力の合わせ技が効いているのでしょう。

特にスクルトゥーラ  エンデュランスの後で試乗した事もあり、スイスイとスピードを上げていきやすく、踏み足しが少なくスピード維持が楽というエアロロードらしい挙動は好きな人は虜になるはず!

チームE完成車にアッセンブルされているVISION メトロン55Dとの組み合わせで横風が吹き荒れる堤防沿いでも全く違和感なくバイクを操れる素晴らしい風抜け感!

続いてCF3のリアクト4000と6000

こちらはCF5やスクルトゥーラほどの軽快さはないものの十分な振りの軽さがありつつパワーの受付タイミングはCF5に比べ広いてイメージなのでダンシングが気持ちいい。数%のゆるい勾配であれば失速を感じず進んでいくのはエアロロードならではです。

リアクト6000 アルテグラ フルクラムレーシング800 399,000円
リアクト4000 105 MIX メリダ expert CW 299,000円

ただし4000グレードの標準ホイールはフレームの足を引っ張っていてもったいない!と感じます。6000グレードのレーシング800になると反応性、快適性共に狙ったところまで到達している感はありますが、それでもフレームのポテンシャルはまだまだありそうなので購入後のカスタムで好みの方向性に持って行けそう。リムハイトを気にしなくてもよさそうな特性は新型リアクトのオールラウンダーとしての側面だと感じます。

このあたりはスクルトゥーラよりもキャラクターの幅の広さがあっていいところですね。

新型リアクトをまとめると…

CF3、CF5共通となっている新型のフロントフォークは457g(±3%)と重量が増しており、ここが乗り味を大きく変えた要因でしょうか。

30cまで対応するクリアランスは新しい流れを感じさせてくれます。

今年発表の各社新型ロードが軽量寄りのオールラウンドにエアロを足してきたのに対してメリダの新型リアクトはエアロにオールラウンドバイクらしい快適性と振りの俊敏さを足したような印象です。持った時の軽さより乗った時の軽快さを強く感じる仕上がりなので軽量級のライダーであっても楽しく扱えるのではないでしょうか。一昔前のエアロロードのネガティブな印象からうまく脱却できています。

特に2021年デビューの2車種をじっくり試乗してみて感じるのはカーボンフレームの奥深さです。

外観が同じでもレイアップ設計で乗り味が大きく変わることを改めて体感することになりました。乗ると「なるほど」と分かりますが、リアクト4もスクルトゥーラ  エンデュランスもアルミモデルが無いことからこのレベルの性能を出すにはカーボンフレームでなければ実現しないのでしょう。

開発力のあるマスプロメーカーからみるとディスクかリムかの論争は既に終わっていて、ディスクブレーキバイクにしか投資しておらず、そのスピードは圧倒的に早いです。スポーツバイクの機材として今後の面白さを追求してゆくならば、いつ買うかはもう悩まなくても良くなりました。

それほど性能はまとまってきていますよ。

テストバイクのグレード:2021 リアクト 4000、6000、team
テストバイクの重量:8.71kg(4000/52サイズ)、8.62㎏(6000/50サイズ)7.43kg(team/50サイズ)
テスト距離:13.6km
空気圧:F、R:6.5bar 
フレーム重量:CF5 965g(±3%)、CF3 1145g(±3%)

グレード別ラインナップ

TEAM-E/デュラエースDi2  Vision METRON55  ¥ 1,250,000
8000-E/アルテグラDi2 レイノルズAR58  ¥ 850,000
6000/アルテグラ フルクラムracing800 ¥399,000
4000/105  MERIDA expert SL ¥289,000

入荷はteamが9月下旬、8000が10月下旬、7000と6000が12月中旬。一番数の出るであろう4000はチームカラーが11月下旬、ブラックレッドが8月下旬となっております。

最後はバーレーンマクラーレンのチームピットからマークカヴェンディッシュのリアクト 組立作業動画をご紹介。イロイロ参考になりますね〜!

次回最終回はその他車種であるロード、E-bike、MTB、クロスバイク、キッズなどをご紹介いたします。

CYKICKSではMERIDA 2021モデルの初回予約特典付きのファーストオーダーの受付開始中!

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本日はここまで、ありがとうございました。

スポーツバイクメカニック 横山ヨーイチ